左伝に [隠公八年]
暖国の雪一尺以下ならば、
註:
左伝 は、「春秋左氏伝」の略称 中国の五経の一つである春秋の解説書。
隠公八年は、隠公九年の誤り。(紀元前714年)
九年 [周恒王六年] 春王の三月癸酉、大雨霖して以て震 [雷鳴] すとは、始を書すなり。庚辰、大に雪ふるも亦た之の如し。時の失へるを書すなり。凡そ雨三日より以住を、霖と為し、平地 [雪積ルコト] 尺なるを、大雪と為す。
参照:和訳春秋左伝 田岡嶺雲 玄黄社
参照リンク:
私の北越雪譜 雪の深さ
単純翻刻
○雪の深浅(しんせん)
左伝に [隠公八年] 平地尺(へいちしやく)に盈(みつる)を大雪と為(す)と見(み)えたるは其国暖地(そのくにだんち)なれば也唐(たう)の韓愈(かんゆ)が雪を豊年(ほうねん)の嘉瑞(かずゐ)といひしも暖国(だんこく)の論(ろん)也されど唐土(もろこし)にも寒国は八月雪降(ふる)事五雑組(ござつそ)に見えたり暖国の雪一尺以下ならば山川村里立地(さんせんそんりたちどころ)に銀世界(ぎんせかい)をなし雪の飄々翩々(へう/\へん/\)たるを観(み)て花に諭(たと)へ玉に比(くら)べ勝望美景(しようばうびけい)を愛(あい)し酒食音律(しゆしよくおんりつ)の楽(たのしみ)を添(そ)へ画(ゑ)に写(うつ)し詞(ことば)につらねて称翫(しようくわん)するは和漢(わかん)古今の通例(つうれい)なれども是(これ)雪の浅(あさ)き国(くに)の楽(たの)み也我(わが)越後のごとく年毎(としごと)に幾丈(いくぢやう)の雪を視(み)ば何(なん)の楽(たのし)き事かあらん雪の為(ため)に力(ちから)を尽(つく)し財(ざい)を費(つひや)し千辛(しん)万苦(く)する事下(しも)に説(と)く所(ところ)を視(み)ておもひはかるべし
0 件のコメント:
コメントを投稿